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スーパーラジカル

ヴィジュアル系とか、ヨーグルトとか、、、、

憧憬、睡蓮と向日葵 / cali≠gari

音源感想

 

憧憬、睡蓮と向日葵[良心盤(通常盤)]

憧憬、睡蓮と向日葵[良心盤(通常盤)]

 

桜闇盤やザビのリリースを除けば、 "12"以来の新作。(あれ、コロンビアじゃない……。)

コンセプトアルバムとしては"ブルーフィルム"以来15年以上振りとのこと。

初回盤は涼しげな青色カラーケース仕様。秋田氏のアートワークも◎、この場所に行きたい………。
ブックレットもしっかりしていて、こうゆう所を妥協しないのはいいなぁとcali≠gariの作品を手に取る度思います。
こうして挙げてみると何かと”青”が付き物ですね。
 
cali≠gariはズルい。
これが第一印象。
 
僕は活動休止中に存在を知り、”9”以降からリアルタイムでcali≠gariを聴いている、そう所謂復活以降ファン組です。初ライブは武道館。xx一年生。
ちなみに知ったきっかけは、シドのマオ氏のブログで第7実験室が紹介されていたのを読んでです。確か夏恋出したあたりだったかと思う。近くのTSUTAYA行って第7実験室借りてハマりました。夏恋にもハマッてました。カリガリにめまい、微炭酸ピーチ状態。
 
ほぼ全ての音源を揃えました。
でもそんな経緯からか、奇形メルヘン時代の音源にも好きな曲はあるけれど、正直ドロドロした世界観よりも青さんの哀愁メロディ×石井さんの無機質な歌声or石井節バリバリの昨今の曲が肌に合うんです。
初めてリアルタイムで触れることができた新しい新曲(当時)”スクールゾーン”に勝る曲は未だに無いんです。
 
というわけで今作。
だいぶ聴きやすく、シティポップ寄りの曲があり、だいぶGOAT寄りの曲があったり、踊れる曲があり、青さんフォークがあり と抜け目無い。
でもどこか寂しい。何かさっぱりしていて物足りない。復活以降ファン組の僕ですら、そう感じてしまう。扇風機に指を入れて遊ぶおかしい人がいる夏は描かれていない。
 
”12”からの流れで今作。
昔からのガリストの皆さんはどう感じたのか非常に気になるところです。
曲数も少ないので全曲書いてみます。
 
”薫風、都会、行き行きて”
瑞々しい。
この空気感、どうにも渋谷系の香りを感じてしまうんですが、どうでしょうか。野宮真貴土岐麻子でも歌ってくれそう。いやそれはちょっと違うか。
ベースでメロを引っ張ってく感じが、Cymbalsっぽいというか。
でもあくまで歌を立てて、ルートを押さえた上で広げていくベース。特にアウトロラスト4小節、このバランス感である。
ありそうでなかった、初夏を描いた一曲。
秦野さんのシンセも相まって独特の浮遊感がクセになる。僕はこれがドンズバでした。
 
”ギラギラ”
theカリガリなリフから始まるギラギラ 。
エログロを少し感じますが、そこはあくまで8期。もう少しアクが欲しい。
 
”陽だまり炎”
青さんのカッティングが堪能できます。気だるい雰囲気から徐々にスタイリッシュになっていく。
”とある仮想と”と同じく研二郎×秀仁コンビですが、リズムと打ち込みの絡みが複雑で、化学反応が毎回気持ちいいです。
 
”蜃気楼とデジャヴ"
GOATBEDのトラックにカリガリのアレンジを施した、みたいな。
不思議とエロチカに近い香りを感じました。
颯爽たる未来圏、セックスと嘘といい石井と青さんの境界がいい意味で曖昧になってきていると、本当に思う。今この曲が青さん作曲と言われても、受け入れてしまう気がします。
といってもこれはだいぶGOAT寄りなので、、、この曲でする話ではないか。一人言です。
 
”アレガ☆パラダイス”
ライブ映えしそうな一曲。
カリガリって地味にこうゆう曲も武器だと思います。これもあともう少しアクが欲しい気がするけど、ライブで聴いたら結構満たされちゃうんだろうな。
電気睡蓮初めて聴いたとき、このテンポで欲しい!と思ったくらいのテンポ。
いつかの赤坂で聴いた虜ローラーの多幸感たるや。
 
”憧憬、睡蓮と向日葵”
少し耳に刺さる煌びやかなギターストロークが、雨上がりや汗といった夏のアレコレを感じさせます。
歌詞も、独特の言い回しや文体ではなく普遍的な言葉を選んできたな、といった印象。
これが今のcali≠gari、というか青さんのモードなんだなと。
どこかに向かって歩き出す、とかではなく終わってしまった何かに想いを馳せる切なさ。
そういえば石井節全開の歌詞も最近ご無沙汰。そういった意味でも8期はやっぱりスタイリッシュなのかも。
伸びやかなギターソロが新鮮。名曲です。
 
 
この作品の、cali≠gariの、何がズルいかって、
物足りなさを感じようが、こざっぱりしてようが、これは間違いなくcali≠gariの作品だし、cali≠gari以外には作れないミニアルバムになっている、ところだと思います。もっと言うなればヴィジュアル系のアルバム。
 
このアルバムって、ヴィジュアル系のフィールドでなくても全然通用すると思うんです。
でもcali≠gariヴィジュアル系だし、このアルバムも絶対にヴィジュアル系
ヴィジュアル系っていうのは、見た目でも、曲の特徴でもなく、そういったものも含めた様々な"表現の場"なんだと、そうゆう事をcali≠gariは第一線でやってくれている感じがするんです。
もちろんBUCK-TICKLUNA SEA、90年代のバンド達が創り上げた大いなる礎からの系譜もありつつ。
そんなことを思いました。
 
余談ですが、litteleHEARTS.の購入特典”ブトーレグ cali≠gariのリハーサル”も◎でした。
バンドやってたorやってる人は空気感とか合間合間のちょっとしたフレーズが楽しいと思うし、そうでない人もメンバー間のやりとりが楽しめると思います。
僕は何故か最初にこれから聴き始めて、聴きなれないコード→SEが来て慌てて止めました。薫風でした。このアルバム全曲のリハーサル音源でした。
これも手に入れられる方には、是非ともオヌヌメしたいです。