A9 12TH ANNIVERSARY 2004-2005 ONLY LIVE "NO NAME" -名前は未だ無い- 2016.08.28 新木場STUDIO COAST
晩夏の新木場。いってきました。
涼しくて体感的には丁度いい曇天でした。
このバンドは自分のV系遍歴を語る上で大きなバンド。
Alice Nineになってからは熱心に追ってはいませんが、やはり思春期にインプットしたものはそう簡単に離れていかない。
amber grisや9GOATS界隈では、なんとなく口に出してはいけない位のバンドだった気がする。
世界観も何も無い、ルックスだけ、アイドルバンドみたいな。
結論、そんなことは無かったです。
今回のライブの記録+少し自分語りを交えて記録しておこうと思います。
完全に自己満足。
所謂、大御所のバンドを聞き漁った中学時代。
アルバムや関連音源とにかく片っ端から聞いた。
so,,,当時はラルク以外のバンドは解散(またの名を終幕、無期限活動休止etc)をしていて、心の底から生まれた時代を憎んだものでした。
友達と”生まれた時代を間違えた、、、時代が生んだ幻の花アァァ!”みたいなことをしきりに口に出していた。坊主頭だったけど。
それこそ彼らに対する今の感じ
”復活して何回か見たしもういっか~”
になるなんて想像もしていなかったし、当時の自分が見たら驚くと思う。
あの曲もこの曲も生で聴いた。
はじめてライブに行ったのもこの歳だった。Janne Da ArcのJOKER TOURの武道館。
一曲目のin silenceで身体に走った電撃は今でもはっきり覚えている。
01. in silence / Janne Da Arc ~JOKER~【HD】
とまあ色々ありますが、その年の暮れ、地元のしがないCD屋(今はもう無い)に張ってあった一枚のポスターに衝撃を受ける。
大日本異端芸者ガゼットさんのCassisのポスターである。
未だにあのポスターはかっこいいと思うし、当時迷走がちだったシーンのある種の極致みたいなところ、あったように思う。
何より、今ではもう感じられない”大日本異端芸者 ガゼット”という字面に惹かれてしまった。
あのビジュアルで"ガゼット"。
曲を聴けば聴くほど、クサクサのメロディラインが刺さって病みつきになった。
でも名前は"ガゼット"。確信犯か。
ちなみにそのポスターは店員のおじさんに交渉して、掲示期間終了後ゲット、一度も飾ること無いにも関わらず押し入れに眠っている。
そして初めてV系のCDを意識して買ったのが、the GazettEのNILでした。
Baretta - the GazettE ( live )
あぁガゼット大好きだったな……。
逸れました。
そしてガゼットを追うと、程なくしてPS COMPANYに出会います。
今もかもしれないですが、当時のPS COMPANYのHPは
各アーティストのDISCHOGRAPHYのところで、
曲名をクリックすれば、初期の音源に至るまで試聴ができるようになっていて、
中高一貫に通う中学三年生の持て余した時間、それと溢れんばかりの好奇心と物欲を構造的にいじるにはもってこいの造りになっていた。
そして、最初に自分が思ったのはこれだ。
5曲で2500円もするミニアルバムって制度なに、、、。
今もそうだが、12,3曲入っていて3000円、これが世間の相場だ。
しかしこのミニアルバムという制度、体感的にはケミストリーとかのアルバムの二倍の値段だし
SE込で、5曲2500円なんて極悪ミニアルバムもあった。
ラルク、DAHLIA etcで、人並み以上に耐性はあった自分でも理解に苦しんだ。
あれには参った。中学生にはとても手が出ない。
よって近くのTSUTAYAで、希望投書のところに書くのである。
〜導入してください、のアレです。
ガゼットのミニアルバム達と、アリス九號.の作品なんかを書くとすんなり導入された。ナイトメア、Kagrra,あたりも然り。
うまくPS COMPANY主導の再発のリズムに乗っかったのだろうか。
今思うと、本当に有難かった。担当さんには大感謝。
あの施しが無ければ、きっと僕はV系を聞くことを諦めていて、あのバンドやこのバンドにも出会えなかった。と思う。
今は亡き砂上の”国領店”、お世話になりました。
逸れました。
当時は、PS COMPANYの総合トップにKagrra,の誓ノ月のPVが埋め込まれていて、この曲にも衝撃を受けたものです。
[PV] Kagrra, - Chikai no Tsuki [誓ノ月]
2006年頭、今思えばネオビジュアル系が盛り上がる直前だし、いい時代だったと思う。
悔いるとすれば、暇さえあれば、PS COMPANY関連のバンドを漁っていたこと。
少し周りを見れば涼平さんのいるアヤビエや、deadman、蜉蝣、Sugar、Ruvie、まだ白いRentrer en soiが存命で手を伸ばせば触れることができたのに……。
アリス九號.にはこうして、PS COMPANYを経由して出会いました。
当時も、顔だけとかなんとか言われていたけれども、僕の場合思っていたのは逆で
顔はそんなだけれど、曲いいな と思っていました。
顔がそんな とは恐れ多いですが、まぁそこまでズバ抜けてよくは無いだろう、むしろ曲の方が良くないか?と本気で思っていた。
そしてバンド名が好きだった。これみなさんあると思うんですよね。
アリス九號.っていういかにもなネーミングですが、
なにかやってくれそうな名前。そういったところあったと思います。
和洋折衷のなかに、荒削りにも散りばめられた煌びやかなアレンジや音色。
ズバ抜けた個性はないけれど、歌モノとしての確かなクオリティがあったし、やっぱり中学生の心を掴むには十分なカリスマ性 みたいなのがありました。
遍歴をみても、なんだかんだエリート街道を進んでいったバンドなわけで。
初ワンマンがリキッドルームで、結成1年でAXって凄い。
当時バンドをやっていたので、たしかにドラムの感じソレかぁ!みたいのもありましたが、とにかく曲がいいなと思っていた。
グラデーションのAメロとBメロの切り替えとか斬新です。
今でも徳間の頃の音源なんか殆ど聞かないけれど、絶景色までの曲は今でもよく聴く。
Daybreakなんかは好きですが。
というわけで、行ってきました。
2004-2005 only。
セットリスト
1.平成十七年七月七日
2.花一匁
3.グラデーション
4.聖者のパレード
5.メロウに沈んで
6.明治
7.朱い風車
8.H.A.N.A.B.I.
9.本日ハ晴天ナリ
10.百合は蒼く咲いて
11.無限の花
DRUM SOLO
12.Siva&Diva
13.ハイカラなる輪舞曲
14.白夜ニ黒猫
15.アゲハ
16.闇ニ散ル桜
EN
1.春夏秋冬
2.銀の月 黒い星
EN2
1.葬園-名もなき君へ-
2.光彩ストライプ
3.タイムマシン
こんなセットリストでした。
あまりガチガチに固めた構成ではなく、ちょこちょこMCを挟む、割にアットホームな感じでした。
白い幕に、これまでの活動を遡る映像が流れ、平成二十八年からカウントダウンして平成十七年七月七日になったときは鳥肌立った。
全体を通して大きくアレンジを加えている曲は無かったものの、やはり現在の彼らの味が存分に出ており、一番新しいEPで聞けた、抜け感のある音作りを随所に感じました。
徳間時代の再録曲は、再録アレンジだったと思います。
銀の月 黒い星は、ギター寄りではなくリズム寄りのアレンジになっていて気持ちよかった。一番好きな曲ながら、若干PRISMATICを感じた。
Alice Nine - Gin no Tsuki Kuroi Hoshi PV {HQ}
一方でグラデーション(風の行方 聞けず)、葬園なんかは、虎パートがはっきりロングトーンになっていて、より曲の奥深さが演出。
よくよく音源聞いてみると鳴ってる、みたいな音も強調されていて新たな発見。
この辺は本当にいい曲だと再確認しました。変に力が入っていなくて、かつやりたいことが詰まっていて。
十数年間演っていなかったという、"本日ハ〜"も、いい仕上がりだった。この曲は確か本当の本当に最初にハマった曲。感慨深い。
ベースも、音源に比べかなりルートに徹していたんじゃないだろうか。
あ、沙我様はハイカラのラストでベース舐めしてた。
序盤に好きな曲が多くて、音響の感じに耳が慣れてないうちだったので、それだけが悔しいところです。
そして、改めて2年弱でこれだけのレパートリーを作り上げたことに脱帽。
和洋折衷、聞かせる、暴れる、バランスが取れている。
だし、よく言われる"捨て曲"みたいなものが無い。
故に、今回みたいなライブが組めたのでしょう。天晴れ。
ただやっぱり、ピッチの甘さやまとまりの無さに、もやっとする場面もあったので、
やっぱり今の曲のほうがしっくりきてるのかな、とも思ったりしました。
あと個人的には一部のファンの方のせいで若干嫌な思いをしたので、まあそれに若干水を差された感じもありましたが。
自分は正直これが最初で最後のライブだと思うし、少しお邪魔させてもらった気分です。
思い出の楽曲を沢山聴けてよかったし、行ってよかった。まさしくタイムマシン。
最新曲位やりそうな気もしていたけど、ちゃんと"2004-2005 only"していて気概を感じました。
(広義的に暁、幾億のシャンデリア、檸檬、天体アンブレラあたりも密かに期待していた)
12周年おめでとうございます。
音源はこれからも追っていこうと思います。