スーパーラジカル

ヴィジュアル系とか、、、、

Creature Creature ~Beyond Light&Lust~ at 新宿ReNY 2018.07.08

昨夜はCreature Creatureを観に新宿へ。

あのエリアは路上駐輪対策からか、そこかしこに駐輪場が配置されておりとても有難い。

f:id:mastying:20180709110449j:plain

 

写真はこれしか撮れず。

Creature Creatureの活動休止(休眠との表現)でした。

Morrie氏のバンドプロジェクトとして産声を上げてから早12年。

僕はラルク大好き高校生だったので、tetsu氏が参加しているという一点のみで手に取ったのが1stでした。パラダイスが好きでした。

Minoruが後にはまりまくるDIE IN CRIESの室姫氏であることを知るのはずっと先だし、

まさか12年後、生で「春の機械」を聴くことになろうとは。

Light&Lust(初回限定盤)

Light&Lust(初回限定盤)

 

 

バンドは2010年の"INFERNO"以降、コンスタントに活動をしており、音源は追っていました。

時に"PHANTOMS"は個人的にテン年代の名盤と思っています。

先行シングルの「楽園へ」「くるめき」は本当にいまでも惚れ惚れする楽曲ですし、

90年代(御代に至っては80年代)よりこのシーンを牽引し続けている彼らのロマンチシズムが色濃く投影されています。

昨夜もPHANTOMSからはほぼ全曲が披露されおり、彼らの中でも重要な位置にある作品なんだと思います。

 

今回のライブ以外で唯一このバンドを観たのはPHANTOMS TOURの最終日、人がまばらなO-EASTにて。 

僕自身のことでいえば、(個人的なことで)一周まわってまた見れたので彼らの円環と比べれば円周は小さいですが、僕なりの意味合いも見出すことができたといえそうです。

実際このバンドを見たのは計二回ということになり、語弊を恐れず言えば自分にとっては「その程度」だったということです。

他にも好きなバンドもたくさんいましたし、時間も限られている。

選択肢にはずっとあったけれども、気易く選択できない存在でした。

 

何よりも楽曲の情報量が多く重い。

このバンドを見ると、精神の中の異国に攫われるような感覚を覚え、悩みや日々の噴悶が一段階高いレベルでのそれになってしまうわけです。

御代が描く「今ここ」と生と死を多く用いた「円環」の物語とはそういった類のもので、容易く観に行ける存在ではなかった。

今回はいったんは休眠ということで、見ておかなければと向かいましたが、予感は的中。

気易く触れてこないで良かったな、と改めて思える精神鍛錬の場のようでした。

余韻が重くのし掛かっている。

 

セットリスト

1.Death Is A Flower

2.Dream Caller

3.Phallus Phaser

4.虚空にハイウェイ

5.Black Hole

6.星憑き

7.Fire Burn With Me

8.くるめき

9.So Heavenly

10.Golden Game

11.Mirrors

12.Labyrinth

13.Ataraxia

14.Andromeda

15.天醜爛漫

16.エデンまで

17.愛と死の遊戯場

18.Decadent Angel

19.Amor Fati

20.Sexus

21.Dead Rider

22.Swan

 

EN

1.夢鏡

2.MABOROSHI

3.春の機械

4.Violent Rose

5.楽園へ

6.Aurora

W EN

1.Death Is A Flower

 

あれだけの手練達が真剣な表情で楽器と向き合い苦戦している様に驚きました。

ラストのMCにおいても

笹渕 「難しい」

忍 「今日沢山ミスっています」(確かに調子良くはなさそうであった)

人時 「最初はこれできんのか?と。受験勉強のように毎回取り組んでいた」

hiro  「最後まで完璧に弾ききれなかった」

Morrie「今日の出来ならもっとできたとは思いますが、そうゆうわけにもいかないのです」

 

どうゆうこと。

 

Death Is A Flowerはこれ以上ない始まりの曲であり、

終わりの曲でもあると感じていたので、どちらも叶えてくれてとても嬉しいです。

 

重い難しい、といった基盤の上に燦然と輝く”キャッチーさ”。

音一つ一つ聞くと破壊・増幅・不協・謎音階の応酬

と眩暈がしてくるようなナリをしておりますが、

いざ全体を見渡すととても親しみやすいメロディーを確かに感じることができました。

なんだかんだそれぞれの曲に染みついた思い出なんかを反芻なんかもしつつ。

 

そして時折見えるMorrie氏の少年のような瞳。

この人は「今ここ」と言いながら、

過去でも未来でも今でもないどこかを見つめている よう思える瞬間がいくつかありました。

世の中にはそれを指す言葉はきっとなく、その欠片を感じられるであろう

唯一の場にいられたことを嬉しく思います。

 

ビジュアル系と呼ばれる音楽形態の系譜上に確かに存在する、薫風のような存在。


『楽園へ』PV Spot Long Version - Creature Creature