スーパーラジカル

ヴィジュアル系とか、、、、

A9 12TH ANNIVERSARY 2004-2005 ONLY LIVE "NO NAME" -名前は未だ無い- 2016.08.28 新木場STUDIO COAST

晩夏の新木場。いってきました。

涼しくて体感的には丁度いい曇天でした。

 

アリス九號.

このバンドは自分のV系遍歴を語る上で大きなバンド。

Alice Nineになってからは熱心に追ってはいませんが、やはり思春期にインプットしたものはそう簡単に離れていかない。

 amber grisや9GOATS界隈では、なんとなく口に出してはいけない位のバンドだった気がする。

世界観も何も無い、ルックスだけ、アイドルバンドみたいな。

結論、そんなことは無かったです。

 

今回のライブの記録+少し自分語りを交えて記録しておこうと思います。

完全に自己満足。

 

L'Arc~en~Ciel,黒夢,X,LUNA SEA

所謂、大御所のバンドを聞き漁った中学時代。

アルバムや関連音源とにかく片っ端から聞いた。

so,,,当時はラルク以外のバンドは解散(またの名を終幕、無期限活動休止etc)をしていて、心の底から生まれた時代を憎んだものでした。

友達と”生まれた時代を間違えた、、、時代が生んだ幻の花アァァ!”みたいなことをしきりに口に出していた。坊主頭だったけど。

それこそ彼らに対する今の感じ

”復活して何回か見たしもういっか~”

になるなんて想像もしていなかったし、当時の自分が見たら驚くと思う。

あの曲もこの曲も生で聴いた。

 

はじめてライブに行ったのもこの歳だった。Janne Da ArcのJOKER TOURの武道館。

一曲目のin silenceで身体に走った電撃は今でもはっきり覚えている。


01. in silence / Janne Da Arc ~JOKER~【HD】

 

とまあ色々ありますが、その年の暮れ、地元のしがないCD屋(今はもう無い)に張ってあった一枚のポスターに衝撃を受ける。

大日本異端芸者ガゼットさんのCassisのポスターである。


ガゼット / Cassis PV

未だにあのポスターはかっこいいと思うし、当時迷走がちだったシーンのある種の極致みたいなところ、あったように思う。

何より、今ではもう感じられない”大日本異端芸者 ガゼット”という字面に惹かれてしまった。

あのビジュアルで"ガゼット"。

曲を聴けば聴くほど、クサクサのメロディラインが刺さって病みつきになった。

でも名前は"ガゼット"。確信犯か。

ちなみにそのポスターは店員のおじさんに交渉して、掲示期間終了後ゲット、一度も飾ること無いにも関わらず押し入れに眠っている。

そして初めてV系のCDを意識して買ったのが、the GazettENILでした。


Baretta - the GazettE ( live )

あぁガゼット大好きだったな……。

NILではバレッタが一番好きです。

 

逸れました。

 

そしてガゼットを追うと、程なくしてPS COMPANYに出会います。

今もかもしれないですが、当時のPS COMPANYのHPは

各アーティストのDISCHOGRAPHYのところで、

曲名をクリックすれば、初期の音源に至るまで試聴ができるようになっていて、

中高一貫に通う中学三年生の持て余した時間、それと溢れんばかりの好奇心と物欲を構造的にいじるにはもってこいの造りになっていた。

 

そして、最初に自分が思ったのはこれだ。

5曲で2500円もするミニアルバムって制度なに、、、。

今もそうだが、12,3曲入っていて3000円、これが世間の相場だ。

しかしこのミニアルバムという制度、体感的にはケミストリーとかのアルバムの二倍の値段だし

SE込で、5曲2500円なんて極悪ミニアルバムもあった。

 

One×One

One×One

 

 

ラルクDAHLIA etcで、人並み以上に耐性はあった自分でも理解に苦しんだ。

あれには参った。中学生にはとても手が出ない。

 

よって近くのTSUTAYAで、希望投書のところに書くのである。

〜導入してください、のアレです。

ガゼットのミニアルバム達と、アリス九號.の作品なんかを書くとすんなり導入された。ナイトメア、Kagrra,あたりも然り。

うまくPS COMPANY主導の再発のリズムに乗っかったのだろうか。

今思うと、本当に有難かった。担当さんには大感謝。

あの施しが無ければ、きっと僕はV系を聞くことを諦めていて、あのバンドやこのバンドにも出会えなかった。と思う。

今は亡き砂上の”国領店”、お世話になりました。

 

逸れました。

 

当時は、PS COMPANYの総合トップにKagrra,の誓ノ月のPVが埋め込まれていて、この曲にも衝撃を受けたものです。


[PV] Kagrra, - Chikai no Tsuki [誓ノ月]

2006年頭、今思えばネオビジュアル系が盛り上がる直前だし、いい時代だったと思う。

悔いるとすれば、暇さえあれば、PS COMPANY関連のバンドを漁っていたこと。

少し周りを見れば涼平さんのいるアヤビエや、deadman、蜉蝣、Sugar、Ruvie、まだ白いRentrer en soiが存命で手を伸ばせば触れることができたのに……。

 

アリス九號.にはこうして、PS COMPANYを経由して出会いました。

当時も、顔だけとかなんとか言われていたけれども、僕の場合思っていたのは逆で

顔はそんなだけれど、曲いいな と思っていました。

顔がそんな とは恐れ多いですが、まぁそこまでズバ抜けてよくは無いだろう、むしろ曲の方が良くないか?と本気で思っていた。

そしてバンド名が好きだった。これみなさんあると思うんですよね。

アリス九號.っていういかにもなネーミングですが、

なにかやってくれそうな名前。そういったところあったと思います。

 

和洋折衷のなかに、荒削りにも散りばめられた煌びやかなアレンジや音色。

ズバ抜けた個性はないけれど、歌モノとしての確かなクオリティがあったし、やっぱり中学生の心を掴むには十分なカリスマ性 みたいなのがありました。

遍歴をみても、なんだかんだエリート街道を進んでいったバンドなわけで。

初ワンマンがリキッドルームで、結成1年でAXって凄い。

 

当時バンドをやっていたので、たしかにドラムの感じソレかぁ!みたいのもありましたが、とにかく曲がいいなと思っていた。

グラデーションのAメロとBメロの切り替えとか斬新です。

 

今でも徳間の頃の音源なんか殆ど聞かないけれど、絶景色までの曲は今でもよく聴く。

Daybreakなんかは好きですが。

 

というわけで、行ってきました。

2004-2005 only。

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セットリスト

1.平成十七年七月七日

2.花一匁

3.グラデーション

4.聖者のパレード

5.メロウに沈んで

6.明治

7.朱い風車

8.H.A.N.A.B.I.

9.本日ハ晴天ナリ

10.百合は蒼く咲いて

11.無限の花

DRUM SOLO

12.Siva&Diva

13.ハイカラなる輪舞曲

14.白夜ニ黒猫

15.アゲハ

16.闇ニ散ル桜

EN

1.春夏秋冬

2.銀の月 黒い星

EN2

1.葬園-名もなき君へ-

2.光彩ストライプ

3.タイムマシン

 

こんなセットリストでした。

あまりガチガチに固めた構成ではなく、ちょこちょこMCを挟む、割にアットホームな感じでした。

白い幕に、これまでの活動を遡る映像が流れ、平成二十八年からカウントダウンして平成十七年七月七日になったときは鳥肌立った。

 

全体を通して大きくアレンジを加えている曲は無かったものの、やはり現在の彼らの味が存分に出ており、一番新しいEPで聞けた、抜け感のある音作りを随所に感じました。

徳間時代の再録曲は、再録アレンジだったと思います。

銀の月 黒い星は、ギター寄りではなくリズム寄りのアレンジになっていて気持ちよかった。一番好きな曲ながら、若干PRISMATICを感じた。

 


Alice Nine - Gin no Tsuki Kuroi Hoshi PV {HQ}


A9「PRISMATIC」

 

一方でグラデーション(風の行方 聞けず)、葬園なんかは、虎パートがはっきりロングトーンになっていて、より曲の奥深さが演出。

よくよく音源聞いてみると鳴ってる、みたいな音も強調されていて新たな発見。

この辺は本当にいい曲だと再確認しました。変に力が入っていなくて、かつやりたいことが詰まっていて。

十数年間演っていなかったという、"本日ハ〜"も、いい仕上がりだった。この曲は確か本当の本当に最初にハマった曲。感慨深い。

 

ベースも、音源に比べかなりルートに徹していたんじゃないだろうか。

あ、沙我様はハイカラのラストでベース舐めしてた。

 

序盤に好きな曲が多くて、音響の感じに耳が慣れてないうちだったので、それだけが悔しいところです。

そして、改めて2年弱でこれだけのレパートリーを作り上げたことに脱帽。

和洋折衷、聞かせる、暴れる、バランスが取れている。

だし、よく言われる"捨て曲"みたいなものが無い。

故に、今回みたいなライブが組めたのでしょう。天晴れ。

 

ただやっぱり、ピッチの甘さやまとまりの無さに、もやっとする場面もあったので、

やっぱり今の曲のほうがしっくりきてるのかな、とも思ったりしました。

あと個人的には一部のファンの方のせいで若干嫌な思いをしたので、まあそれに若干水を差された感じもありましたが。

自分は正直これが最初で最後のライブだと思うし、少しお邪魔させてもらった気分です。

 

思い出の楽曲を沢山聴けてよかったし、行ってよかった。まさしくタイムマシン。

最新曲位やりそうな気もしていたけど、ちゃんと"2004-2005 only"していて気概を感じました。

(広義的に暁、幾億のシャンデリア、檸檬、天体アンブレラあたりも密かに期待していた)

 

12周年おめでとうございます。

音源はこれからも追っていこうと思います。

 

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サイレントノイズ / Plastic Tree

 

サイレントノイズ(初回限定盤B)

サイレントノイズ(初回限定盤B)

 

昨年末リリースされたアルバム"剥製”以来のリリース。

ブックレットverを購入しました。
歌詞カードが全部トレーシングペーパーで、豪華仕様です。

ジャケットは他の形態の方が好みだったりするんですが。

 

"サイレントノイズ"
イントロのザラつきのあるリフから、ナカヤマ氏の16分テケテケが決まる個人的には大好物な入り。

プラ節全開ながら、どこか煮え切らない、中火でぐつぐつ煮込んでいる的な温度感が絶妙。

なんとなく瞳孔を思い出しました。

 

"静かの海で"

かなり唄に比重を置いているようで、メロディがとても好きです。

割にベタなこのテンポの楽曲ってあまり無かったから新鮮。

哀愁みたいのも感じますが、どちらかというと明るいのがミソ。

 

"シンクロ”
アグレッシブなナカヤマ曲です。

ギターソロが伸びやかで気持ちいいですが、あまり印象には残らないかな、、、。

 

新鮮さはないけれど、らしさが詰まってる一枚だと思います。
タイアップのこともあってか、良くも悪くもまとまってます。
そして、引き続きカップリング曲の安定感がピカイチ。

でも個人的には、あまり曲としてグッとくる感じでは無かった。です。

夏なので、うつせみ聴いて寝ます。

11. Utsusemi - Tent Live performance Budokan 2009


Plastic Tree - サイレントノイズ【MUSIC VIDEO】

 

THE NEW BP. / BP.

 

THE NEW BP.

THE NEW BP.

 

 

もとよりcoaltar of the deepersなんかは愛聴しており、その流れでBP.を知りました。

COTDの2012年末の初期曲ライブは、人生の思い出の一つとして強烈に刻まれております。感動した。

 

というわけでBP.、イチマキさんが所属するバンド…以上のことはあまり知りません。

音源の存在は知っていたものの

欲しい→忘れる→欲しい→忘れる

を繰り返しているうちに三年程経ってしまいました。

全力でもっと早く買えばよかったと悔いています。

僕は初期アヤビエに対しても同様のミスを犯しており、本当にバカ野郎であります。

 

この度、機会があり手にしたこの”THE NEW BP."でありますが、超が付くほどの名盤だと思います。

轟音、ウィスパー過ぎない抜けのいい歌声(定位はあくまで奥)、ポップ、やたら分離のいいシューゲイザーの肝を押さえた確信犯的サウンド作りetc

個人的にツボな要素が詰まっている。

どうも1997年のミニアルバム以来の新音源らしく、イチマキさん以外のメンバーも違う。

ゴールデンBPと比べると、良くも悪くもバランスが取れた また声も落ち着きがある 優等生的な作りになっていますが、ちょっと前のめりなところとか混沌としつつも疾走する みたいな個性は健在。

激しさ、せつなさ、焦燥感 のすべて、、、は言い過ぎにしても、それらをふんだんに内包している、そんな一枚。 ふんだんに。

 

シューゲイザーに通じる感じでほんのり切ない、っていうのが一つの構成要素かと思うんですけど、”せつなさ”が頭ひとつ抜けているんですよね。

味わいというか、匂いみたいなものでしょうか。

とにかく、これは時の流れと共に埋もれていくには勿体無すぎる一枚。

 

”GOODBYE,LOVE”

COTDでもカバーされたGiantの流れを汲んだ一番わかりやすい曲かも。

煌びやかなフレーズを散りばめながら、心地良く疾走。

中盤にお決まりのパワーコードパートをさらっと入れてくるあたり憎いです。

歌メロでいえばこの曲が一番好きです。

 

”TOMATO BAZOOKA”

序盤のブレイク連発のところ、音使いがCOTDを彷彿させます。

フィードバックも効いてますし、お家芸である緩急が楽しめます。

 

”PUDDLE”

キタァァァァァァァァァ!

イントロのアルペジオから殺られた。せつない。せつなすぎる!

テンポ入ってからの、泣きのディストーションギターもたまらんです。

核となるフレーズはほぼ変わらないのに、繰り返す度に熱を帯びていく構成がたまらない。

 

”LOOP”

この作品の中では一番掴みどころが無い気がする一曲ですが、

クリーンのフレーズがとにかく気持ちいい。歯切れもいいし、スケール捌きが爽快。

混沌とした疾走感。

演奏の緩急もそうですが、男性のシャウトとイチマキさんの歌声の対比もそれらの感触を助長させています。

アウトロでご飯おかわり!

 

PRAYING MANTIS"

Aメロがいいです、ハイハットは四つで刻んでいるけど、足は八のリズム でしょうか。

泣きながら身体を揺らしたくなるような、そんなリフとリズム。こんな曲そうそうない。

この類のバンドの好きなところって、ボーカルありき じゃないところ だったりします。

ボーカルももちろんなんですけど、ギターとベースとドラムで、曖昧な感じでなく、しっかりせつない。

これは 名曲!

 

という

 五曲が五曲それぞれ役割を果たしており、ミニの作品として素晴らしいと思います。

全編通していいんですが、特に三曲目以降がたまらない。

たまに一人歩きするナイスフレーズの宝庫とも。

落ち着いて聴いてみると、そこまでシューゲイザーの要素は無かったけど。

キメや展開が多いから、ビジュアル系の音が好きな人はハマるかも。

 

最近いいもんねえなぁって人は買ってみてもいいかもしれません。

ライブ見たいなぁ。 

 


BP. / GOODBYE,LOVE

THE SECOND TIME AROUND / TWEEDEES と 詩踏み /DIR EN GREY

 

The Second Time Around【初回盤(CD+DVD)】

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沖井節は健在ながらも、より清浦氏の色が出てます。
初聞きは薄味に感じたが、二周目からは清浦美味アルバムだな、と。
前作よりも遥かに吹っ切れたボーカリゼイションが今作の特徴ではないでしょうか。PHILLIP、Baby,Babyあたりにドキッとさせられました。
敢えてか、必然か、沖井氏が一歩引いている気がします。


序盤三曲は沖井節全開で駆け抜けるも、続く三曲で清浦ソロともいうべくボーカルにフォーカスした楽曲たち。
終盤はBaby,Baby、Winter's day、友達の唄と沖井サイド、清浦サイドどちらにも振り分けることのできない言わば化学反応(振り分けること自体が野暮だということは重々承知しております)を存分に楽しめる。
特に友達の唄は泣ける。詩とメロディの大勝利と叫びたい。石井秀仁に歌って欲しい。

 

ラストのムーンライトフラッパーは歌詞が異端だけど、ザポップス感でなかなかハマってる。
ラストらしいラストで置きに行ってないあたり、やはり捻くれ者。

先述、沖井氏が一歩引くとか言いましたけど"速度と力"には確かにCymbalsのポップ×パンク、FROGのフュージョン感を感じれましたし、これは名曲であります。

 

こうゆうふうに考えると流れが綺麗で、通して聴きたくなる。

最初は中盤落ち着きすぎだろ、なんて思ったんですが。

個人的に、1stは"流れ"という点で通して聴く感じでは無かったので。振り幅が大きくて少し疲れる感じ。
クリンクランは一曲目だろ!と言いたいところだけど、でも、あなたにはがっかりは絶対一曲目。

 

総じて、、、

過渡期という言葉が頭に浮かんだ、とてもセカンドらしいセカンドでした。
V系シーンなんか、妙に完成度の高い1stとかミニアルバム数発出してからのフルアルバムとかいろいろチグハグするんですけど、ある種の手練が新人バンドとしての道程を作為的に歩んでる様がいじらしくも、清々しい。
間違いなくサードで化けるはず。
言い換えるならば、次のカタログがリリースされてより形を成す、

そんな作品な気が致しました。

 

また、作品全体に漂う哀愁みたいなものを、アルバムを通して感じてました。アルバムとしては、前作よりも好きになりそうです。

電離層のようなキラーチューンが無いですが沁みます。

 

ただ歌詞カードのデザインはもう少しいい写真や色感があったはず…。
むやみに持ち出すのはアレですが、Mr.Noone Specialの歌詞カードが大好きです。


BABY, BABY / TWEEDEES(トゥイーディーズ)


TWEEDEES『The Second Time Around』ティザー

 

 

 

そして時同じくして、DIR EN GREYの新譜も購入。

 

詩踏み(初回生産限定盤)(DVD付)

詩踏み(初回生産限定盤)(DVD付)

 

ここ最近とにかく一番高い仕様を買っていたので、まともなCDサイズで手に取るのはDIFFERENT SENSE以来。久々に見てみたら、あれもう五年間だった。

作品としての手触りにこだわり続けるいいバンドです。本当に。

でも武道館も行かなかったし、映像も買っていないし、完全に落ち着いてしまった。

凌辱の雨からディルの音源は買っているんですが、もはやディルの新譜という惰性で手にとっています。

今は正直sukekiyoの方が気になります。

今作品はシングルとしては久々のファストかつメロディアスな曲。

一応買った記録として。

The Lovers / Migimimi sleep tight

 

The Lovers

The Lovers

 

 ex-アヤビエメガマソ涼平氏が結成したバンド。

他のメンバーさんも少しは見聞きしたことありますが、多く語れないという点も含めて少なくとも自分の認識はそうです。

 

試聴や動画の段階では、ボーカルさんの声があまり好きではないなという印象だったのですが、音源を聴いてびっくり。あと"Migimimi"の歌詞を読んでびっくり。後述します。

 

涼平節は思った以上だし、ボーカルさんの声も気にならない、というかちょっとはハスキーで結構好みかもしれない。

the telephonesの印象もあってか、かなり強めのダンスロックを想像していて、確かにそれらの音使いは随所に見受けられますが、ベースにあるのはしっかり地に足が着いたロック。メンバーそれぞれのキャリアを感じずにはいられません。

puputanだって、不思議な音階と思いっきりEDMのアレンジが主幹だけれど、ギターソロなんてV系のそれです。きたぁぁぁ!となりました。

というか、この類の音感をV系と言わしめる礎を作ったのが涼平氏だと思います。

ただ所々登場する"アフレイッ!アフレイッ!"がちょっと受け入れないかもしれない。

EDMとかの人達はこれが好きなのか。

 

そしてMigimimi。

 (右耳があまりよくない)の歌詞に、きたぁぁぁ!(二度目)とガッツポーズ。

個人的に、( )話法で一番思い出すのは”シーサイドサーカスとパステル調”だったりします。鉄の島大好き!!

 

で、サビの”六花” ”夜の竈蔵”のフレーズでピンと来たのがこれです。

夏雪ランデブー。 

夏雪ランデブー 1 (Feelコミックス)

夏雪ランデブー 1 (Feelコミックス)

 


[MAD] 夏雪ランデブー [Natsuyuki Rendezvous ]

 いいMADなのでこれも。

作中で描かれているのは、正確には鎌倉ではなく江ノ島です。舞台とかではなく旅行先。

大学生の頃は、家が近くよく行っていたので、個人的な思い出も結構あったり。

物語の中盤、夜の江ノ島にて、とても切ない描写があるんです。

 

六花と篤というキャラクターがいて、篤はもともと右耳が悪いので、六花ちゃんはいつも篤の左に寄り添っていたんです。ストーリーの本筋ではありませんが、今回関わってくるのはそのあたり。

 

右耳、六花、鎌倉あたりのフレーズですかね、まとめると。

MVが女の子2人なので、この物語をベースに、というわけでは無さそうですが、さらっと背景にあるのでは。関連あるとか無いとかはどうでもいいんです。

ですが、好きな作品とリンクしていたのは驚きました。

まぁツェッペ氏も右耳が悪かった気がしたので、そこと繋がってるのかも。

 

他にもメンバーさんが作った楽曲なんかがありつつ。

これらの楽曲が作り出すアルバムの流れがすごくいい。メンバーの色も出つつWonderWaveなんか、タイダルピンクの流れを汲んでるように思えました。夏の日射しを思い浮かべるような、スケールアウト気味の。

 

そして、ラスト二曲が個人的には眉唾モノ。

The Loversはイントロの16小節で完全にノックアウトだし、Chill out,White outは空間系のギターが心地よく響くたまらない一曲。歌詞載ってませんが、凄く好きな世界観。何故にボーナストラック扱い。

 

かなりの意欲作であり、佳作だと思いました。

中盤のアラカルト具合も、1stアルバムらしい。ただ"Don't me cry" "GOODBYE"なんかはこのバンドじゃなくてもなぁ、と思ったのも事実。

 

大山さんのアートワークも引き続き良いです。Migimimi,Akirakeikoと一貫してモノクロの色合い。メガマソ等との線引きなんでしょうか。

Akirakeikoの盤面のデザインが今のところ好きです。かわいいキャラ達……。

 

”君の人生で一番泣けて、一番踊れるバンド”かどうかは今のところなんとも言えませんが、涼平さんの新たな一面・変わらない一面を存分に楽しめます。

 


Migimimi sleep tight "puputan" (Official Music Video)


Migimimi sleep tight "Migimimi" (Official Music Video)

 

、、、というわけで、下北沢LIVEHOLICにて見てきました。by bicycle。

井ノ頭線から見えるんですよね、この建物。通勤途中毎日見てます。

下の階のバーはなんとかくいけ好かない感じでした。

 

セットリストはChill out,White out以外のアルバム全曲+Akirakeiko

Migimimiはやっぱり涙出そうになるくらいの出来だし、ラストのフレーズetcには鳥肌立ちまくり。そして噂に聞くAkirakeikoのキラーチューンっぷりも感じてきました。

祭囃子風のイントロ→切ないAメロ、からのサビが”をぅをぅ”って……。

会場限定シングルなのも納得だし、会場限定シングルたりうる作品かと。

 

ボーカルの方もEXILEっぽさとか全然無くて、凄くカッコ良い方でした。造形的にも(歯並び綺麗)歌声的にも!何よりこのバンドに合ってると思います。

合ってるって大事。理屈じゃない。

ドラムの方は、宮上元克さんに通じるようなタイトなリズムでバシッと纏め上げていました。

そして、みなさん楽しそうだったのが印象的。

 

だし、なんといってもアヤビエ時代からずっと聴いてる涼平さんに直接お会いできて感無量でした!

見てくれこれが涼平さんのサインだ!!

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 というわけで〆ます。

cali≠gari TOUR2016 憧憬、睡蓮と向日葵 EX THEATER ROPPONGI 2016.06.24

余韻が冷めやらない....。

 

しとしと雨の中、cali≠gariを観に行ってきました。

個人的な記録メモですので、お見苦しい点はあしからずです。

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EX THEATERって初めて行く会場でしたけど、会場内は赤坂BLITZZeppの中間な感じで、ロビーその他は小さい東京国際フォーラムみたいな印象でした。

会場自体は地下三階にあり。

 

入り口の表示、なんかパチンコ屋みたい。

パチンコやったことないけど。

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ステージから花道が伸びていて、ステージ中央位でその花道が繋がる感じ。
要は、全ファスの方々を完全に囲うようなステージになっていたわけです

スネークピットというみたいです。

 

メンバーもかなり縦横無尽に花道を使っていて、なんとなくアンフィシアターを彷彿させるものがありました。

というか、誠氏が抜けてからのカリガリってどこか淡々としていた印象なんですが、今回はメンバーみんな動き回っていて視覚的にも面白かった。

 

自分は真ん中の柵から少し後ろにいたのですが、開演するまで花道見えなかったので、メンバーが前に出てきてびっくり。
でも憧憬の演出(後述)もよく見えたので、この位置で本当に良かった。

 

セットリスト

1.ギラギラ

2.マネキン

3.-踏-

4.トレーションデモンス

MC

5.蜃気楼とデジャヴ

6.陽だまり炎

7.薫風、都会、行き行きて

8.颯爽たる未来圏

9.コック ア ドゥードゥル

10.オーバーナイトハイキング

11.冷たい雨

12.夏の日

13.嘔吐

14.紅麗死異愛羅武勇

15.マッキーナ

16.淫美まるでカオスな

17.アレガ☆パラダイス

18.セックスと嘘

19.ENGAGING UNIVERSE (SOFT BALLET)

花結い

20.憧憬、睡蓮と向日葵

 

EN

1.みんなのはっきょう

2.混沌の猿

3.ギラギラ

4.クソバカゴミゲロ

 

オープニング映像がまた綺麗で、夏を感じました。

太陽混じりの入道雲や向日葵の映像。

 

MCを挟んでから、もう目が離せなかった。

アルバム曲”蜃気楼とデジャヴ” "陽だまり炎”はいい落としどころになっていたし、なんといっても薫風。
加工された(なんて言うのかわからない)早回しの道路を駆け抜けるような映像と薄青と緑の照明。

初夏の焦燥感や疾走感を感じずにはいられなかった。

また、サックスが入ることによってグッと雰囲気が変わった。

中盤の間奏部分は、夜のビル街の映像。音源で聞いているときは、真昼のイメージを持っていた。じりじり太陽が照りつけるような。

なんといっても薫風、都会、行き行きて は最高です。間違いなく上半期ベスト3に入ります。

颯爽たる未来圏は、少し演奏が拍が抜けたり少し惜しかった印象。

中西さんのドラムは上手いがゆえに、ズレとか目立ってしまうなぁと。

 

お久しぶりのコックを挟んで、オーバーナイトハイキング。

聞く度に異端な曲だと思ってしまう。≠自体が不思議なアルバムではあるんですが。

三人横並びになった時に鳥肌が。いやはや、かっこいい。

星空が映し出された映像も◎

この中盤ゾーンのVJがとても秀逸でした。


冷たい雨では、正面から打ち付けるような雨の映像が印象的。見上げた時の視点。
沁みました。ちょうど雨模様でしたし、沁みました。

夏の日も最後の宿題ぶり。

夏なので、最後の宿題→スターダストもやるかなぁとは思っていたのですが、今回のコンセプトとは違っていたのでしょう。

初体験とかそうゆう感じではないですもんね。

この幅広い音楽で揺さぶられる感じ、ガリガリはこれだから!!!


本編終盤の、淫美→アレガ→セックスにて、ここ数年でバンド内で作られてきた、一連の流れの集大成を見た気がします。

なんだかんだ世の中の踊れる音楽って結構暗いのが多いと思うんです。でもこの曲たちは、明るいと思う。淫美は最高に乗れるし、アレガはとても眩しいし、セックスは希望すら感じる。

他のレパートリーで思いっきり他の音楽性や感情を振りまいているカリガリだからこそできるand感じる空間。この空間でしか味わえないものだと感じていました。この並びは本当に最&高です。また言った。

また、アレガ前奏にて青さん”これからもずっと、あなた達と遊びたい” 的な言っていて、これがグッと来ました。that's paradise!!!

 

セックスと嘘終わりに、スネークピットの先端部に石井さんが来てステージの方向を見る、メンバーがトライアングルになるような形。

憧憬?と思った矢先、ENGAGING UNIVERSE。

SOFT BALLET詳しくないですが、この曲は知っていた。見たことが無いくらい感情が籠もっていたと思います。

白石さんや、yukarieさんも縁があるようで。


SOFT BALLET-ENGAGING UNIVERSE

 

メンバーが掃けて、すぐに花束を持った一人の女性が花道を歩いてきて、ピットの先端に立ちステージに背を向けるような形に。
それを追うように男性が女性の横に。
その花束から一輪ずつ切り出して、頭に一輪ずつ差していく。

時間にしたら20分弱でしょうか。

一瞬たりとも目を離せない、とても清廉で澄んだ時間。


一見異なる文化でも、こうやって交差させて納得させてしまう。
思えばガリガリは音楽だってそうだ。
昭和歌謡的なメロディーやニューウェーブの音感を、V系のシーンに持ち込んで
似ているバンドもたくさんあるけど、ここまでの完成度で色んな曲を聴かせてくれるのってこのバンド位じゃないか?

主観と言えば主観ですが。


今度は秀仁さんが花束を持って、同様に。

綺麗なひまわり頭に。

この時バックでメンバーが演奏していた、インプロもまた贅沢でよかった。

 

 

憧憬は完全に今公演のハイライトでした。

この頭のまま石井さんが歌って、女性は石井さんの肩に手をかけたり、花道を歩いたり。

ティーザーのような雰囲気で映し出された映像もとても◎。

ちょっとこれだいぶよかった。


【4/13リリース!】cali≠gariミニアルバム『憧憬、睡蓮と向日葵』ティーザー

 

花結いの演出効果もあってか、

一瞬で過ぎ去る夏の儚さ感じたし、もうこの瞬間は二度と訪れないなんていう、死生観みたいのも投影されていたように思える。

花は刻一刻と枯れていくし、確かに終わりに向かっていて、それは僕たちも例外ではないのだと。

 

 みんなのはっきょう延期理由VTRなんかもありつつ、アンコール。

青さんがウエディングドレス着たり、トマトぶちまけたり。
なんでギラギラ2回目?と思ったのですが、この為か! と合点。
ギリギリぶちまけられないところでしたが、周辺にいたのでトマト臭かったです。

トマト嫌いな人っていると思うんですよね、、、、。

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混沌の猿でナウナウできて嬉しかった。やっぱり10曲は上がります。

10は、一人暮らしして初めての夏のサウンドドラッグだった。

曲そのものも好きですし、やっぱり初めてリアルタイムで触れることのできたアルバムなので思い出深いです。 


yukarieさんも、ほぼ全編に渡って出演。サックス要らずの時はコーラスしたり、煽ったり。
非常に贅沢。
薫風、夏の日あたりにサックスが絡むともう手の付けようが無い……最高である……音源化してくれい……、と思ったら狂信盤……。

 

なんかいいことばっかり書いている気がしますが、

書いてもキリがないほど、映像、演出を駆使した素晴らしい公演だった。
本当に素晴らしかった。行ってよかった。

 

「夏」というものをテーマにするといって、音源を作って、ここまでの公演を行うカリガリに、ブチャラティ風に言うと”スゴ味”を感じました。

だし、様々な要素がちょうどいいバランスで成り立っていた公演だったと思います。
なんかチケットが売れてないとか云々あったみたいですが、これだけの熱量を見せてくれるバンドが無くなったりしちゃ駄目だ

純粋に曲が良いし、ライブも楽しいので。

やっぱカリガリは良いです。

これからも、節目節目のライブくらいは観れるようにしたいです。

 

お土産も◎。

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SOFT BALLET - ENGAGING UNIVERSE [PV]

umbrella アコースティックワンマン「雨やどり」 南青山Future SEVEN 2016.06.23

umbrellaさんのアコースティックワンマンにいってきました。

メモ程度に書いていきます。

 

会場はなんと、南青山Future SEVEN!

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TWEEDEESの初ライブ以来です。

あの日は清浦氏の”アノネデモネ”、Cymbalsの”Show Bussiness"を演ったとてもいい夜だった。


KLING! KLANG!! / TWEEDEES(トゥイーディーズ)

 

246沿いの新しい会場で、通り沿いのビジョンがとても綺麗なんです。

トイレや各設備のクオリティもピカイチ。

 

また、プレミアムシッティング公演のため座席アリ。お客さん60人くらい、、、

都内のワンマンでアコースティックオンリーを切る、バンドとしての気概を感じました。

個人的にはアコースティック続きなので、そろそろバンドver.も見たい、というかワンマンが見たい。。。

 

以下セットリスト、twitterより。

 

インストアイベントで演った曲プラス数曲でした。

曲の良さを再確認。

 

リズムの崩し方やメンバー間のアドリブも所々決まっていて、見ていて本当に楽しい。

「月」、風見鶏あたりがアコースティックで本当に映える。

「月」のコード進行なんか普遍的だよな、と思う。

終演後、流れていたのは再録版??

アマヤドリはあまり音が良くないので、再録か何かでまた出して欲しい!!!!

 

最後、唯さんのMC

「こんなヴィジュアル系バンドがいてもいいでしょ。」

同意です。

 

余談ですが、

仕事終わりに自転車で行きました。

ヴィジュアル系のこうゆうのと一緒に撮れる機会なんてそうそう無いので撮りました。

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いい写真。

 

ヴィジュアル系とのミスマッチ。

思えば学生時代は、部活をやりながらも全力でヴィジュアル系を聞いていた。

練習のときも、試合前も。

9GOATS BLACK OUTのクワトロ公演も、部活で追い込んで歩けないくらいのときに行った。

 

一見相性が合わない文化×文化でも、とても心地いいバランスなんです。

とても息苦しい世の中で、こういった場所で精神的なバランスを取っているんだと思う。

 

Radioheadの新譜聞きながら、都内をぐるっと走って帰ってきた。

A MOON SHAPED POOL。

「月」が綺麗でした。


Radiohead - Daydreaming

 

今日はカリガリ